院長コラム


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水泳に関する目の健康

6月ですね。プール開きも行われ、学校の授業でも水泳が始まりますね。
今回は、水泳に関する眼の健康についてお話したいと思います。

まず、日常コンタクトレンズを装用されている方は、泳ぐ時にははずしていますか?
水中では流れてしまう可能性がありますし、上からゴーグルをしていても水がはいると流される事があります。
特にソフトコンタクトレンズではプール等の水を含んでしまい、消毒液や雑菌などにより眼に障害を起こす危険性があります。
雑菌がコンタクトレンズを介して角膜に感染すると炎症を起こし、視力が低下する可能性もあります。
泳ぐ際は度付きのゴーグルをおすすめします。

それから、全ての方に気を付けて頂きたいのが結膜炎ですよね。
特に、一般に「はやり目」と言われている流行性角結膜炎、咽頭結膜熱(プール熱)の原因となるアデノウイルスの感染力はとても強力です(図1)。
流行性角結膜炎をおこすウイルスは乾燥にも強く、ウイルスが付着した所は1週間ほども感染源になるといわれています。
潜伏期間は約1週間で、治るのには2~3週間かかり、重症なものでは角膜にも炎症を起こし、場合によっては角膜に濁りを残すこともあります(図2)。
結膜炎の症状(充血、目やに、涙、眼の違和感など)があれば、必ず泳ぐ前に眼科で診察を受けてくださいね。
15分ほどでアデノウイルスに感染しているかを判定出来る検査があります。

それから、泳いだ後の水道水での眼の“洗い過ぎ”も良くありません。
眼の表面の大切な成分を失ってしまいます。

ぜひ、この夏も快適に水泳を楽しんで下さいね。

図1
アデノウイルスによる結膜炎
図2
流行性角結膜炎による角膜混濁
白い斑点が角膜に生じた濁りです。